2011年12月16日金曜日

シューベルト 4つの即興曲 D. 899 & D. 935







 シューベルトのピアノ作品の後期の名作と言えば何と言っても2つの即興曲が挙げられるでしょう。ピアノソナタも21曲作っているのですが、シューベルトは型にはまらない変奏曲等に相性の良さを発揮するようです。
 ピアノソナタで時折見られる窮屈さはここでは微塵も見られません。創造の翼が生き生きと羽ばたいているからなのでしょう。

 どれもこれも美しい詩情に満ちた珠玉の一篇と言っていいのではないでしょうか。ピアノソナタのように全曲を無理して弾かなくても良く、それぞれが音楽として完成しているためコンサートでも1曲だけ取り出して演奏されることが多いのです。

 即興曲の中でも特に印象的なのは、D90の第1曲です。この運命的な主題は心の起伏のように美しい表情を醸し出し、多彩な変化を見せます。調と調の間を繊細に移行するのですが、それにしてもシューベルトらしい自然で理屈っぽくない、しかも心を揺さぶる音楽ですね。D90の第2曲も異国情緒溢れる三連符のリズムが印象的ですが、中間部では魔法にかけられたように神秘の国を旅し、望郷の想いにかられるのです。
 D140の第3曲は変奏曲風のメロディに幼い頃の回想が暖かい眼差しの中で鮮やかに蘇ります。甘え、憧れ、はにかみ、悲しみ、寂しさ、安らぎと数々の幼い感性が叙情詩人シューベルトの腕によって色彩豊かに展開されます。
 他にもキラキラと輝くような旋律と転調が心に染みるD140の第2曲、永遠を見つめるような緩やかで真摯なテーマが六連符のリズムに乗って流れるD90の第3曲の見事さも忘れられません。

 演奏はリリー・クラウスの1967年のヴァンガード盤が最高の1枚でしょう。これほどまでに音楽の意味を深く、愛情豊かに表現し尽くした演奏は他にはありません。もちろん作品に対する共感の度合いも並大抵のものではないのでしょうが、明らかに他のピアニストの演奏とは一味も二味も違って聴こえるのです。即興曲のような作品は聴かせるテクニックもある程度必要でしょうし、独自の表現力も大いに要求されます。そういう意味でクラウスの感性、表現力は最高と言っていいのではないでしょうか。


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2011年12月9日金曜日

ベートーヴェン ピアノソナタ第23番ヘ短調作品57「熱情」








 ベートーヴェンの数あるピアノソナタの中で最も有名で人気のある作品は「月光」ですが、最も演奏が難しいのはおそらく「ハンマークラヴィーアソナタ」でしょう。では最もベートーヴェンらしい魅力が充満している作品と言えば、皆さんはどの作品を思い出されますか?
 ある人は、有名なアダージョを持つ「悲愴」ソナタという方もいらっしゃるでしょうし、ある方は勇壮な「ワルトシュタイン」とか、ドラマティックな「テンペスト」のソナタという方もいらっしゃるに違いありません。

 しかし、私は断然「熱情」ソナタを挙げたいと思います!おそらく熱情ソナタほどドラマティックで緊密な構成を持つ作品はないでしょう。
 音の背後にある途轍もなく深い魂、一音たりともおろそかにできない切迫感はピアニストには極度の集中力と感情移入を要求します!ありとあらゆる悲壮な曲想を駆使しながらも少しも感傷的な雰囲気には陥らず、なおかつ、無類のエネルギーと真実性に満ちた音のドラマを表出しているのは見事というほかありません。曲の意味を理解すればするほど生半可な気持ちでは弾けなくなる曲ですが、それだけに曲に没頭して弾けた時の喜びや達成感は並大抵のものではないでしょう。

 この頃になるとテンペストソナタ(ピアノソナタ17番)のような明確なテーマやメロディはほとんどなくなってしまいます。
 「熱情」は交響曲第5番と同様に作品に盛り込まれた内容は、既に古典の枠を大きくはみ出しています。「さらに美しいためならば破り得ない法則は何一つない」というベートーヴェンの言葉がこれを見事に実証しているのです。
ベートーヴェンは生きている証としてどうしてもこの作品を完成させなければならなかったのです。それ位、彼の作品の中では大きな意味を持つ作品だったのでしょう!

 この作品にどことなく良く似た作品って聴いたことありませんか?そう、ショパンの「革命」のエチュードです‼ 特に主旋律の伴奏テーマは瓜二つで、かなり「熱情」の第3楽章の構成を意識していることがわかります‼
 ショパンも激しく淀みない力強いテーマを書くために、きっとベートーヴェンのピアノソナタを大いに参考にしたのでしょう!

 「熱情」はバックハウスのステレオ録音(Decca)が他を大きく引き離す圧倒的な名演奏です。ともすれば機械的になりやすい第3楽章のリズムも自信と確信に満ちて弾ききっています!第1楽章の次第に曲が盛り上がっていくところの緊張感も抜群です。揺るぎない作品への共感と理解があってこそ可能な演奏だったと言えるのではないでしょうか!





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2011年12月4日日曜日

METライヴビューィング 2011-2012シリーズ


新しいオペラの鑑賞スタイル

「METライヴビューィング2011-2012シリーズ」が始まりました。何度も申しますが、このシリーズはライブには敵わないものの音質や映像の臨場感が素晴らしく、出演歌手の表情や感情移入が見事に伝わってくる等、貴重な映像体験となるに違いありません。既にオペラの新しい鑑賞スタイルとして定着しつつあります!
これまでオペラはなかなか日本では上演されず、上演されたとしてもチケットがかなり高額で足踏みをしていた方も多かったことと思います。でもご安心ください。このライヴィングビューは気軽に映画館でオペラを楽しめるかなりいい方法かもしれません。ここでは2011年から2012年のシリーズの今後の予定をご紹介します。上映劇場、チケット料は下記のサイトでご確認ください。


Handel : Rodelinda




【第4作】
グラス / サティアグラハ
上映期間|2011年12月10日(土)~12月16日(金)
上映時間|4時間8分/休憩2回

【第5作】
ヘンデル / ロデリンダ
上映期間|2012年1月7日(土)~1月13日(金)
上映時間|4時間15分/休憩2回

【第6作】
グノー / ファウスト(新演出)
上映期間|2012年1月14日(土)~1月20日(金)
上映時間|4時間20分/休憩2回

【第7作】
ヘンデル、ヴィヴァルディ、ラモー他 / 魔法の島(世界初演)
上映期間|2012年2月11日(土)~2月17日(金)
上映時間|3時間35分/休憩1回

【第8作】
ワーグナー / ニーベルングの指環・神々の黄昏(新演出)
上映期間|2012年3月3日(土)~3月9日(金)
上映時間|6時24分/休憩2回

【第9作】
ヴェルディ / エルナーニ
上映期間|2012年3月17日(土)~3月23日(金)
上映時間|3時間49分/休憩2回

【第10作】
マスネ / マノン
上映期間|2012年5月5日(土)~5月11日(金)
上映時間|4時間8分/休憩2回

【第11作】
ヴェルディ / 椿姫
上映期間|2012年5月12日(土)~5月18日(金)
上映時間|3時間7分/休憩1回

【第12作】
ワーグナー / ニーベルングの指環 第1夜『ワルキューレ』
上映期間|2011年6月11日(土)~6月17日(金)
上映時間|5時間20分/休憩2回

すべて日本語字幕付きです。
キャストおよび作品、上映時間、スケジュールは余儀なく変更されることがございます。

MET ライブビューイング http://www.shochiku.co.jp/met/


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2011年11月28日月曜日

ヴィクトリア朝の子どもの本:イングラムコレクションより


ヴィクトリア朝の子どもの本
イングラムコレクションより


Alice’s In Wonderland (1886)

 ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた19世紀中期から20世紀初頭は産業革命による経済発展により、国民の生活が安定し豊かな精神文化が花開いた時代でした。小説、詩、絵画においても質量ともにイギリス史上類を見ないほど充実したものだったのです。そのような中、絵と言葉を融合し、互いの長所を引き出した絵本もエポックメイキングとして誕生していきました。当時の英国作家や画家たちが本に注入した創造の鼓動はきっと現代においてもさまざまなインスピレーションを少なからず与えてくれることでしょう!

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 この展示会では、18世紀から20世紀にかけてのイギリスの児童書を中心とする当館の特別コレクション「イングラムコレクション」から、近代児童文学の黎明期にあたる19世紀の代表的な作品を中心に紹介し、現在に連なる児童文学の源流を探ります。
 この展示会では、19世紀に生まれた多様なジャンルの作品約60点を展示し、近代イギリス児童文学の成立過程を辿るとともに、ヴィクトリア朝を彩った子どもの本の魅力を紹介します。想像力にあふれた「子どものための文学」が生まれたヴィクトリア朝の子どもの本の魅力をお楽しみください。(公式サイトより)








【開催概要】
主催       国立国会図書館 国際子ども図書館
開催期間     平成23年10月5日(水)~12月25日(日)
                             ※イベント開催日(12/3(土)12時以降)も
                             展示会はご覧いただけません。
開催時間     午前9時30分〜午後5時
会場       国際子ども図書館 ホール〔3階〕 [MAP]
入場料      無料

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2011年11月25日金曜日

ブルックナー 交響曲第9番ニ短調









晩秋を彩る交響曲の最高峰

 最近、気候がちょっと危ういですね。もう11月も下旬になるというのに、あまり秋らしい気配を感じません。20年も前であれば、朝の空気はひんやりして気持ちよく、昼も清々しい青空と穏やかな光に心が知らず知らずのうちに満たされたものです…。それが今ではすっかり季節感がなくなってしまい、気候のあまりの不安定さに気持ちも不安定になったり、健康も害したりと戸惑うばかりです。目に鮮やかで、人の心を和ませてきた紅葉も最近はほとんど見られなくなってしまいました。何だかとても残念で仕方ありません…。

 本来ならば、この時期は秋が深まる1年中で最も美しい季節の一つだと思います。一般的には晩秋とも言われますが、晩秋は芸術においても優れた作品が生み出されてきた季節でした。ところでこの晩秋と言えば、私自身の感性にピッタリくるのがブルックナーの第九交響曲です。

 個人的な話になり恐縮ですが、私がブルックナーの交響曲を最初に聴いたのは何を隠そうこの作品でした。今思うと無茶苦茶な選択だったな…と思いますが、最初に9番を聴いたことは逆にブルックナーの音楽の奥深さや醍醐味を知るという意味でよかったのかなと思います。この第九交響曲はいろんな演奏でLPやCDを聴きましたが、まったく聴き飽きることがありません。それどころか聴くたびに新しい発見と驚きを与えてくれるのです。

 もちろん、ブルックナーがあらゆる面で彼の人生の総決算とも言うべく、魂のすべてを注ぎ込んだ作品ですから、そう簡単に音楽に親しめるわけはありません。しかし地味で超硬派の作品ではありますが、独特のその響きに慣れると音楽の本質が少しずつ解き明かされ、聴こえなかったものが聴こえてくる喜びや楽しみが無性に感じられるようになるのです!



既成概念に縛られない作曲姿勢

 世の中には多くの第九交響曲がありますが、この作品はその中でも次元の違う究極の傑作と言ってもいいかもしれません。まず何よりもブルックナーのまったく既成概念に縛られない作曲姿勢に感心させられるのです。


 印象的なのは全編を貫く弦の刻みです。この弦の刻みはブルックナー特有のもので、デリカシーに溢れ、内省の色あいを強く表出していくのですが、情報量はとても多く、わずかな情景の変化を的確にとらえていくのです!

 第1楽章は冒頭のホルンの奥深い響きにまず魅了されますが、ここで既にただならぬ気配があたりを支配します。森羅万象の深い響き…。それは私たちがいつも親しんでる自然の情景ではなく、私たちの想像を遥かに超えた厳しい自然の姿として現れるのです。険しい山々、仰ぎ見るような高峰、吹きすさぶ心の嵐、天地が鳴動するようなユニゾン等、聴くたびに戦慄を覚える厳しい響きが連続して現れます。

 第2楽章も圧巻です。ストラヴィンスキーやバルトークらも顔負けなくらい独創的で大胆な和声とリズム!わずかな隙さえ許さない密度の濃い構成がとても印象的です!宇宙に漂うさまざまなエネルギーがどんどん集積され、桁外れのスケールを獲得し爆発するようなエネルギーが充溢します。とにかく聴く者の心を完膚なきまでに打ちのめしてしまう音楽と言っていいでしょう。

 第3楽章はさらに深く印象的な音楽が展開されていきます。幽玄な世界が表出され、魂を震撼させるパッセージが続出します。第3楽章の冒頭、夜明けとともにメラメラと燃えるように太陽の光が天地を照らしますが、その直後それを拒絶するように虚無感や哀しみが押し寄せます‼非常に印象的な部分ですが、いっさい暗く重々しい気持ちにならないのは不思議です。それどころか深遠な響きに心がひき付けられてしまいます!
ブルックナーはこの曲を「愛する神に捧げる」とメッセージを寄せているように、一個人の人間感情の哀しみを描いているのではないのですね。したがって悲劇的なテーマや破滅的なテーマが大多数を占めているにもかかわらず、暗い想いやどうしようもない気持ちにさせないのはそのためなのでしょう。



音楽に対して謙虚に純粋に心を開くことが、第9を理解する秘訣

 人智を超えたこの音楽を振るためにはただ単に音楽家、指揮者というだけでは難しいのかもしれません。宗教家であったり、哲学者であったり、詩人であること……。いやそれ以上に既成概念はいっさい持たないで、音楽に対して謙虚に純粋に心を開く以外に方法はないのかもしれません。そうしてこそ初めてこの曲はさまざまなことを語り始めるのだと思います。

 演奏で忘れられないのはカール・シューリヒトがウィーンフィルを指揮したEMI盤です。冒頭のホルンの響きからして意味深く、曲の核心を突いた演奏は素晴らしいです!構えは決して大きくないのですが、自然体でありながら楽器の音色、響きは実に雄弁で、この曲が何を言わんとしているのかを表現し尽くしている感じです。
他にもギュンター・ヴァントとベルリンフィル、オイゲン・ヨッフムとベルリンフィル、朝比奈隆と大阪フィル等、印象的な演奏はたくさんありますが、まずシューリヒトとウィーンフィルの演奏を聴いてから他の演奏を聴くとブルックナーの9番はより身近な存在になるかもしれません。





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2011年11月22日火曜日

トゥールーズ・ロートレック展



Divan Japonais(1892-1893)



 現在ロートレック展が開催中です!ロートレックはポスターの源流を作ったとも言われておりますが、その生き生きとした人物の表情や大胆な構図を捉えた抜群の観察力、人間描写力は見事の一言に尽きます。おそらくロートレックが現代に生きていたなら名立たるグラフィックデザイナーになっていたのではないでしょうか?彼の絵の色彩感覚、構図、発想力はとにかく観る人の心に強烈に印象づけます!

 ロートレックという人がどのような創作の背景を持ち、あのような強い印象を残し、説得力のある絵を描いたのかを知る上では絶好の機会かもしれません。
 会期中は夜8時(水、木、金曜日)まで開館しているので、お仕事帰りの方でも比較的見に行きやすいという、ある意味ありがたい展覧会です。


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三菱一号館美術館所蔵のトゥールーズ=ロートレック作品を紹介する初の展覧会となる本展では、19世紀末パリ、モンマルトルを華やかに描き出した代表的なポスターや、画家の芸術の革新性をもっとも顕著に示すリトグラフの数々から、およそ180点の作品を選りすぐって紹介します。本展では、これらのまとまったリトグラフコレクションを通じて、ロートレックの独自性と、現代にも通じるグラフィック・アーティストとしての造形感覚を検証します。
また本展では、三菱一号館美術館とアルビのトゥールーズ=ロートレック美術館との姉妹館提携を記念し、三菱一号館美術館所蔵のポスター・版画コレクションに加えて、ロートレック美術館より、家族と過ごしたアルビ周辺での日々やジョワイヤンとの友情を示す油彩等を展示し、画家の心の拠り所であった故郷アルビの街とパリ、モンマルトルの歓楽街での創作活動を対比的に再構成して紹介します。
世紀末パリの退廃的な夜の世界に浸った「呪われた画家」という、ロマン主義的な画家像とはまた異なる、親しみ深い様相に溢れた新たな「ロートレック」の世界をこの展覧会で発見していただけるものと願っています。(開催概要より)


会  期     2011年10月13日(木)~12月25日(日)
会  場      三菱一号館美術館(東京・丸の内) 
〒100-0005   東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間    水・木・金10:00~20:00/火・土・日・祝10:00~18:00
                        ※入館は閉館の30分前まで
休館日      休館日:月曜休館
主  催      三菱一号館美術館、朝日新聞社 
後  援      フランス大使館
特別協力     トゥールーズ=ロートレック美術館(アルビ) 
協  力        エールフランス航空、J-WAVE
お問い合わせ  03-5777-8600(ハローダイヤル)
観覧料       一般(大人)1,300円 高校・大学生800円
                          小・中学生400円

公式サイト   http://mimt.jp/lautrec2011/



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2011年11月12日土曜日

グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独




グレン・グールド のドキュメンタリー映画

映画『グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独』



 グールドのドキュメンタリー映画が公開されたようです。グールドは生前から様々なエピソードに包まれたことでも有名な人でした。夏場でもマフラーや手袋を装着したり、レコーディングの時も夢中になるとはっきり聴き取れるくらいの声量で口ずさんだりと、そのようなエピソードは枚挙にいとまがないほどでした。

 既成概念にはまったくとらわれず、新しい音楽観を打ち出したり、独自の美意識に支えられた演奏スタイルを確立したことでも有名です。そのような意味でも、彼の残した録音はオリジナリティの強い名演奏が数多くあります。その一つがバッハの平均律ククラヴィーア曲集でしょう!平均律というと、気難しく厳かな雰囲気で弾かれることの多かった曲ですが、その曲をとことん楽しく、生き生きとチャーミングに弾いた人はグールドがおそらく初めてでしょう!

 しかし、彼の乾いたタッチから滲み出てくる何とも言えない寂寥感はグールドだけのものでした。それは表面のエキセントリックで特異な表情とは裏腹に、静かに深く心にしみこむ類いのものだったのです……。
 私自身最近グールドの演奏はあまり聴かなくなってしまいましたが、今も彼の録音が再プレスされるととても気になるし、実際店頭でもある一定の売り上げは約束されるようです。

 でも、グールドだからこそ、こんなドキュメンタリー映画は作られるのでしょうね…。他のピアニストや演奏家のドキュメンタリーは途中で退屈になってしまうかも。やっぱり、グールドの音楽とその人生を映画で見るのは意外に面白いのかもしれません。

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ストーリー

カメラは孤高の天才ピアニスト、グレン・グールドを愛した女性たちを捉え、彼女たちの証言から彼の知られざる本質と謎を解き明かしていく。また、彼を知る人々のインタビューや未公開の写真、日記などから伝説の人物としてではなく人間としてのグールドに迫る。

解説

孤高の天才ピアニストとして没後も圧倒的な人気を誇るグレン・グールドの最新ドキュメンタリー。これまで製作されてきたドキュメンタリーと異なり、彼の日記や、友人、恋人の発言を通して、“エキセントリック“と称さることの多かったグールドの素顔と、彼が音楽を通じて伝えたかったもの、彼のこれまで語られなかった側面を描き出していく。







【作品データ】
作品名原題     GENIUS WITHIN: THE INNER LIFE OF GLENN GOULD
カテゴリ      ドキュメント
公式サイト     http://www.uplink.co.jp/gould/
製作年       2009年
製作国       カナダ
時間             108分
公開日       2011-10-29~
配給             アップリンク
監督             ミシェル・オゼ
                    ピーター・レイモント
製作             ピーター・レイモント
出演             グレン・グールド
                    ジョン・ロバーツ
                    ウラディーミル・アシュケナージ
                    コーネリア・フォス
                    ローン・トーク
                    ペトゥラ・クラーク
                    ロクソラーナ・ロスラック
                    フランシス・バロー
                    ハイメ・ラレード
                    フレッド・シャリー

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