2014年5月10日土曜日

NHK総合テレビ 「お葬式で会いましょう」










笑いあり、涙ありで……、
家族の絆をふと考えさせられるドラマ

 ゴールデンウイークの最中にテレビをつけたら、NHKで「お葬式で会いましょう」というドラマが放映されていました。予告編で何度か流れていましたが、こういう少しふざけた感じのドラマって大抵つまらないし、今まで面白かったためしがないのですね……。

 このドラマのタイトルも少しふざけているし、一話完結のドラマなので、正直言ってあまり期待しないで見ました。
 でも、意外にも意外、これがなかなか良かったのです。キャストも各々の役にピッタリとはまっていて、まったく違和感がありません。どこにでもある家族や親戚の交流が可笑しくて不思議なやりとりの中に良く表現されているのです……。

 NHKのドラマのサイトでは次のようにストーリーが紹介されています。

 売れない俳優・大田黒勇の元に、田舎でぴんぴんしてるはずの母親から突然「生前葬を開くから来い」という報せが届く。いろいろあってあまり実家には行きたくないが、行かないと遺産を減らされるかもしれず、それは困る。

 ......それに、なぜ母はいきなり「生前葬を開く」などと言い出したのか?
半信半疑で久しぶりに実家を訪れると、そこには謎の案内人や、仲の悪い兄や、うるさい叔母が勢ぞろい。このメンバーで、生前葬が無事に終わるわけがない! 
生きているうちに自分自身の葬式を行う、いわゆる「生前葬(せいぜんそう)」。そんな「ちょっとだけ不思議な葬式」の中で起きるてんやわんや。家族の絆の再生を笑いと涙で描く物語。(NHKのサイト)

 とにかくキャストがグッドマッチングでした!
 生前葬を行う母親役に市毛良枝、売れない俳優の勇に満島真之介、しっかり者の勇の妻に平岩紙、堅物で結婚できない兄に井浦新、その他口うるさい叔母に余貴美子、怪しい案内人に石丸謙二郎と…それぞれが演出くささを感じない自然な演技で好感が持てます。

 生前葬ということで、家族の関心は遺産相続がどうなるのだろうという方向に向かっていきます。またそれに絡んで兄弟や家族の問題が噴出し大喧嘩に……。特に勇と兄は仲が悪くお互いの立場を認めようとしません。
 そしてついには勇が俳優を辞めるとまで言い出す始末…。

 そんな、いつもは頼りにならない勇なのに、父の突然の死で心身喪失状態だった母に生きる勇気と希望を与えたのは何を隠そう勇だったのでした。それは家族が騒乱状態のピークの中で母が再生したビデオにすべてが隠されていたのです。

  いつもは現実に振り回されたり、馬鹿なことばかり言っている兄弟や家族なのに、いざという時の家族の絆はやはり深いんだなということを改めて考えさせられるドラマでした。おそらくまたいつか再放送されるのでしょうね。

  キャストで驚いたのはファブリーズのCMで有名な(?)平岩紙さんの達者な演技!「こういう内助の功の代表格の奥さんっているよね…」という感じで見させていただきましたが、改めていい女優さんだなと思いました。これからの活躍を期待しています!



2014年5月9日金曜日

Bunkamura25周年特別企画
 デュフィ展
 絵筆が奏でる色彩のメロディー






《ヴァイオリンのある静物:バッハへのオマージュ》 1952年
油彩、カンヴァス パリ国立近代美術館、ポンピドゥー・センター
©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais / Jean-Claude Planchet / distributed by AMF

デュフィの絵の魅力や本質を発見する

 デュフィほど音楽のメロディのように洗練された光と色彩を感じる画家はいません。 彼もまた絵からデザインに至る領域で、その可能性を極限まで突きつめた人だったのでしょうか……。
 これまでデュフィの絵はさまざまな展覧会で目にしてきましたが、個展として日本で開催されるのはこれが一体何回目になるのでしょうか…。

 センス抜群で感性は豊かだけれども、同時代のブラックやパウル・クレー、カンディンスキーやフォーヴィズムのマティス、ヴラマンク等に比べると際立った個性や主張が弱い画家だと思われてきました。ところがこの展覧会ではデュフィはさまざまな技法を研究し、吸収しながら絵の中に意欲的に採り入れてきたことが伝えられています。
 ここで紹介される彼の絵の遍歴は改めてデュフィの絵の魅力や本質を発見するいい機会になるのかもしれませんね。




 ラウル・デュフィ(1877-1953)は、明るい色面に軽快な筆さばきで線描をする独特の様式で知られ、日本でも人気の画家です。1920年以降、地中海のまばゆい光と解放的な風土、演奏中のオーケストラや行楽地の風景を主題とした作品で、その様式を開花させました。
 本展は、故郷のル・アーヴルを出てパリ国立美術学校に入学する1899年から晩年に至るまでを紹介する回顧展です。フォーヴィスムとの出会い、ブラックと共に行ったレスタックでの制作、アポリネール『動物詩集』のための木版画制作、そしてポール・ポワレとの共同制作によるテキスタイル・デザインなど、造形的な展開を丁寧に検証することで、色彩と光の戯れの向こうにある画家の本質を引き出します。(公式サイトより)



Bunkamura25周年特別企画

デュフィ展

絵筆が奏でる色彩のメロディー


【開催期間】
2014/6/7(土)-7/27(日)
*7/2(水)のみ休館


【会場】
Bunkamuraザ・ミュージアム

【開館時間】
10:00-19:00(入館は18:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)


【入館料】
一 般    (当日)1,500円 (前売り)1,300円
大学・高校生 (当日)1,000円 (前売り) 800円
中学・小学生 (当日) 700円 (前売り) 500円
◎団体は20名様以上。電話でのご予約をお願いいたします。
(申込み先:Bunkamura Tel. 03-3477-9413)
◎学生券をお求めの場合は、学生証のご提示をお願いいたします。(小学生は除く)
◎障害者手帳のご提示で割引料金あり。詳細は窓口でお尋ねください。


【販売期間】
前売券:2014年4月4日(金)-6月6日(金)
当日券:2014年6月7日(土)-7月27日(日)


【展覧会関連】