2017年9月15日金曜日

グリーンアクアリウム展














大自然の森のようなアート

幼い頃、箱庭を見たり、作ったりするのが大好きでした! あの箱庭で展開される小さな宇宙はいったい何だったのでしょう……。今思い出しても、とても不思議で可愛らしかったですね。

さて、発想はかなり近い感覚なのでしょうけれども、現在、神奈川・武蔵小杉駅近のグランツリー武蔵小杉で「グリーンアクアリウム展」なるものが開催されています。これは何かというと、熱帯魚や淡水魚、水草、サンゴ、岩などを使って、水槽の中に美しい世界を作り出すことだそうです……。

今回のイベントの主役、アクアリスト(アクアリウムを制作する人たち)と呼ばれる人たちは現在、欧米を中心に世界中で活動しており、”アート作品”と呼ぶにふさわしい、幻想的な水中世界を創造しているのだそうです。

イベントでは世界有数のAQUARIST6名が監修した作品が展示されています。まるで水槽内に出現した大自然の森のような……、アート作品として表現された今までにないイベントですね。
写真を見る限り、とても美しいし、愉しそうですね!童心に帰ったつもりで見てみようかな……。もしかしたら、疲れた心が癒やされたり、何らかの気づきがあるかもしれません!



【開催概要】
グリーンアクアリウム展
開催期間:2017年9月13日(水)~2017年10月9日(月・祝)
営業時間:10:00~21:00 (最終入場 20:30)
観覧料:一般(中学生以上) 500円/小学生 300円/幼児(小学生未満) 無料
チケット販売:
・8月21日(月)~ セブンチケットにて販売
・9月13日(水)~ グランツリー武蔵小杉内チケットカウンターにて販売


■ワークショップ
開催日:2017年9月17日(日)、9月18日(月・祝)、9月24日(日)、10月1日(日)、10月8日(日)、10月9日(月・祝)の6日間
時間:10:00~/11:00~/13:00~/14:30~/16:00~/17:30~(所要時間 約1時間)
定員:各回12名 ※混雑時には予約制
参加料:3,000~5,000円+税 ※グラス水槽・材料込み
支払い方法:参加時にワークショップ会場にて現金での支払い

2017年9月12日火曜日

ヴィヴァルディ グローリア ニ長調 RV.589










穏やかな癒やしを与えてくれる
「グローリア」

イタリアバロックの大作曲家ヴィヴァルディといえば膨大な数の作品を残したことで有名ですが、ヴィヴァルディといえば「四季」、「四季」といえばヴィヴァルディというくらいクラシック音楽の人気曲として今や知らない人はいないほどです。しかし、それ以外の作品は一般的にあまり知られていませんし、認知度がぐっと下がってしまいます。
実際は魅力的な作品がたくさんあるのに、埋もれてしまう傾向があるのはちょっと残念なことですね……。

そこで、ヴィヴァルディのおすすめ作品を一つあげてみることにしましょう! 
私がおすすめしたいのは宗教音楽「グローリア」です。 決して大作ではありませんが、何度聴いても飽きない素直な語り口が、穏やかな癒やしや心地よいひとときを与えてくれることでしょう。

「グローリア」の良さは、何と言っても親しみやすさではないでしょうか!

つまり宗教音楽にしばしば見られる堅苦しい約束事や、重々しい情念に束縛されることがありませんし、どこまでも明朗快活なのです。音楽はあくまでも楷書風できっちりとしていますし、誰が聴いたとしても見通しの良い作風に魅了されることでしょう。

第3曲のソプラノの二重唱も涼風のような爽やかな余韻を残してくれるし、第7曲の合唱曲「ひとり子である主」(Domine, Fili unigenite)の弾むような喜ばしい情感も聴いていてうれしくなってきます。

最後の合唱曲、聖霊とともに(Cum Sancto Spiritu)は天上から穏やかな陽射しがゆっくりと差し込むような神秘的な情緒を醸し出しつつ曲を閉じていきます。


絶品の演奏
プレストン盤

演奏はサイモン・プレストン指揮エンシェント室内管弦楽団、オックスフォードクライストチャーチ聖歌隊、エマ・カークビー(S)、ジュディス・ネルソン(S)、キャロライン・ワトキンソン(MS)他(Decca)が最高です。まさにこの作品を演奏するために生まれた音楽集団と言えば言いすぎかもしれませんが……、それくらい魅力いっぱいの名演奏です!

この作品を荘厳に盛り上げようとしようとしたり、華々しいフィナーレにしようとしたりすると大抵は失敗してしまいます。そもそも音楽自体がそのような激しい演奏を要求していないのですね。 むしろ引き締まったリズムや造形スタイル、柔らかで透明感のある歌声こそがこの音楽に相応しいのだと思います。

その中でもプレストン盤は絶品で、どこをとっても過不足のない、この音楽の理想とする美しい演奏のひとつなのではないでしょうか。

ソロの透明な歌声や、柔軟性のある管弦楽の音色やリズム、そして無垢で温かい合唱の魅力が他の演奏を大きく引き離しています。中でも大好きな第7曲の合唱、 ひとり子である主(Domine, Fili unigenite)の胸の弾むような喜びと優しさは例えようがなく、この作品の魅力を引き立たせています!