2011年3月3日木曜日

リクライニング・コンサート


あなたは聴きますか、それとも眠りますか?






リクライニング・コンサートシリーズ(10回/年)

コンサートホール初のリクライニング・シートを導入し、音楽をリラックスして聴いていただく、全く新しいタイプのコンサートシリーズです。経営母体の株式会社白寿生科学研究所がうたう健康のトータルプロデュースの一環である"ゆとりの時間"を具現化し、心地よいリラックスにより、自然に音楽の世界の没入していただけます。曲目、アーティスト名などをご存知ない方でも気軽に楽しんでいただけるよう、タイトルを楽器名などで表示し、公演時間を休憩なしの60分としました。くつろいだお席で、一流の演奏家たちによる贅沢でユニークなコンサートをお楽しみください。お席は前7列(125席)を普通席、後5列(90席)をリクライニング席としました。お好きなお席をお選びください。(HAKUJU HALL HPより)

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『リクライニング・コンサートシリーズ』これは本当に1度は体験したいコンサートです!なにせ価格がリーズナブル(2000円)な上に、演奏家が1流!ときています。時間も60分と通常のコンサートに比べると短く、クラシックコンサートにあまり馴染みがない方でも気軽に聴きにいけそうです。そして何よりもリクライニングシートでの音楽鑑賞!ゆったりと後方に背もたれを寝かせて聴くことが可能な贅沢なひととき……。もしかしたら、くせになってしまうかもしれませんね……!?


〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-37-5 (株)白寿生科学研究所本社ビル
       Tel 03-5478-8867 Fax 03-5478-9821 
       E-mail hall@hakuju.co.jp

◯最寄駅:代々木公園駅(千代田線)徒歩5分
     代々木八幡駅(小田急線)徒歩5分
◯バス: 富ヶ谷」下車徒歩1分 渋谷駅南口下車 西口バスターミナルより10分
     渋61(初台駅行) 渋63(中野行) 渋64(中野行) 
     渋66(阿佐ヶ谷行) 渋67(笹塚循環)



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2011年3月2日水曜日

モーツァルト ヴァイオリンソナタ第21番ホ短調








 モーツァルトは生涯、さまざまなジャンルでたくさんの名曲を世に輩出してきました。そのような中でもヴァイオリンソナタはモーツァルトの作品の中では最も親しみやすく、明るい幸福感に満ちた良い作品だと思います。

 しかし、ヴァイオリンソナタの中で唯一、21番のホ短調K.304だけは、「鼻歌交じりに演奏♩」というわけには中々ならない曲です。なぜなら、この曲は遊びやのりしろのようなものがほとんど無く、モーツァルトの純粋で屈託のない気持ちが素直に表れているからなのです。
 K.304は2つの楽章のコンパクトな作りです。曲は深い悲しみの表現が印象的ですが、非常に透明感に溢れ、真実味に溢れています。特に第2楽章は美しく、みずみずしい感性がキラキラ光っており、優美なメロディに心が洗われるようですね。

 中でも印象的なのは第2楽章の中間部。ここはモーツァルトが頬を涙に濡らしながら、心に鬱積したものを静かに洗い流す場面でもあります。さまざまな映像が走馬灯のように流れる中で、安らぎや祈り、不変の愛を信じて疑わないひたむきな感情がゆるやかに交わされます。そのやりとりが何と深く心に突き刺さることでしょうか!「モーツァルトは心に天国を持っていたんだ!」と……。そう思わせられる瞬間でもあります。
 この第2楽章はヴァイオリンとピアノのリサイタルでも演奏される機会がよくあるようですね。決して難度の高い曲ではありませんが、曲の間のとり方、表情の付け方によっては演奏が生きも死にもする典型的な作品といっていいでしょう。演奏自体は苦にならないけれども、感動的な演奏をすることは難しく、それだけに演奏家冥利に尽きる曲でもあります。

 演奏はヴァイオリンのシモン・ゴールドベルクとピアノのラドゥ・ルプーによる演奏が曲の本質をピタリと捉え、情感豊かでありながら最高に息のあった演奏を展開しています。もちろんK.304以外の曲も素晴らしく、お互いが良さを引き出し合っているのが素晴らしいですね!




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