2012年12月9日日曜日

企画展「田中一光とデザインの前後左右」



クリエイティブに対する深い認識とポリシー





   早いものでグラフィックデザイナー田中一光が亡くなってからちょうど10年になりました。田中さんが広告、グラフィック界に与えた影響ははかりしれませんが、今まさにその功績が再評価されようとしています。
  現代はキレイに洗練された感覚でデザインをしたり、モノを作るテクニックに冴えた人が多い時代です。しかし、センセーショナルな感性や独自のポリシーを訴えることのできる人が少ない時代でもあります。

  戦後のグラフィック界に大きな足跡を残した田中さんの作品は、シンプルで洗練されているけれど見る人の心に深く刻まれるようなメッセージ性のある作品を残してきました。それもきっと田中さんのクリエイティブに対する深い認識とポリシーから生まれたからなのでしょう……

  この展覧会はすでに9月から開催されていますが、このコーナーであえて紹介させていただきました。田中さんのクリエイティブへの愛情や想いを受け止めるためにも貴重な展覧会になるかもしれません。


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日本を代表するグラフィックデザイナー 田中一光(1930~2002)は、伝統の継承から未来の洞察、東と西の国々との交流など、田中自身の言う「デザインの前後左右」を見すえたアートディレクターでもありました。

本展では、田中と仕事を共にしたクリエイティブディレクターの小池一子を展覧会ディレクターとし、琳派、浮世絵、伝統芸能など、市民の文化を熟知し、それらを視覚表現の主題として現代の創作に活写した田中の発想の広がりと表現の着地するさまを多彩にとりあげます。残された膨大な数の作品や資料を検証し、仕事の主軸となるグラフィックデザイン作品を中心に、原画や写真、記録資料など、活動の実際を示す貴重なアーカイブも紹介します。それらを通して、田中一光というクリエイターの人と仕事に迫り、デザイン思想がどのように展開し、表現されたかを探ります。

戦後からの激しい時代を伸びやかに生き抜いた田中一光の創作の軌跡をたどる本展は、現代社会へのメッセージに満ち、これからのクリエイションの新しい方向性と可能性を示唆するものとなるでしょう。(展覧会サイトより)


会場               21_21 DESIGN SIGHT 
                     東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内
会期              2012921日(金)~2013120日(日)
入場料          一般=1,000800)円
                     大学生=800600)円
                     中高生=500300)円
                     *( )内は15人以上の団体料金
                     *小学生以下は無料
                     *障害者とその介護者1名は無料(要障害者手帳)
休館日           火曜日(ただし10/3012/25は開館)、年末年始(1227日~13日)
開館時間      11002000
                     *入館は閉館の30分前まで
問い合わせ   tel. 03-3475-2121
主催              21_21 DESIGN SIGHT
                     公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団



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