輝かしい響きと
快活なリズム
快活なリズム
バッハの代表作ブランデンブルク協奏曲(全6曲)の中で最も快活で輝かしい響きが心地よいのが第2番です。
ブランデンブルク協奏曲は序奏なしですぐに主題が出てくるのが特徴ですが、中でも2番は第1楽章の冒頭からリズムがキビキビしていているのと、主題の展開が素晴らしいため自然に身体が動き出してしまいます。
ブランデンブルク協奏曲は序奏なしですぐに主題が出てくるのが特徴ですが、中でも2番は第1楽章の冒頭からリズムがキビキビしていているのと、主題の展開が素晴らしいため自然に身体が動き出してしまいます。
ソロ楽器が重要な主題を担い、それぞれに活躍するのがブランデンブルク協奏曲の魅力で、2番でもトランペットとオーボエが魅力いっぱいで、ヴァイオリンとリコーダーも随所にいい味を出しています。
2番を聴きながら想うのは、バッハの楽器の扱い方の天才的な上手さです。たとえばトランペットのパートをオーボエに置き換えたり、ソロパート部分を合奏にしたら、これほどの魅力が出たかどうか‥‥。
2番を聴きながら想うのは、バッハの楽器の扱い方の天才的な上手さです。たとえばトランペットのパートをオーボエに置き換えたり、ソロパート部分を合奏にしたら、これほどの魅力が出たかどうか‥‥。
第1楽章の輝かしくも変化に富んだ曲調、第2楽章のエレジーのような澄んだ哀しみ、第3楽章の楽器の魅力を存分に味わえるフーガ! どれもこれもバッハだからこそ作り得た崇高であるけれども遊び心満載の傑作と言えるでしょう。
リヒターとゲーベル
新旧の名盤
新旧の名盤
2番はソロ楽器のどこに力点を置くかによって、演奏も様変わりしますし、曲の印象も大いに変わってきます。その好例がカール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ・管弦楽団(グラモフォン)とラインハルト・ゲーベル指揮ムジカ・アンティーク・ケルン(アルヒーフ)の新旧の名盤と言っていいでしょう。
新旧と言っても新しいほうのゲーベルの演奏も1986年の録音ですから、かれこれ30年以上も前になってしまいますね……。
新旧と言っても新しいほうのゲーベルの演奏も1986年の録音ですから、かれこれ30年以上も前になってしまいますね……。
リヒター盤は快活という表現がぴったりするくらい、ダイナミックに曲に切り込んでいきます! その表現は聴いていて思わず襟が正されるほどで、一気呵成の進行に心が奪われてしまいます。
冒頭のトランペットの一節をこれほど朗々と響かせたのは今もってリヒターしかありません。しかもそれが曲の本質を逸脱せず、ピタリとハマっているのはさすがです!
第3楽章のトランペットとオーボエの神々しい響きに導かれて、光が差し込むような崇高な音楽として盛り上げていくのもリヒターならではです。
冒頭のトランペットの一節をこれほど朗々と響かせたのは今もってリヒターしかありません。しかもそれが曲の本質を逸脱せず、ピタリとハマっているのはさすがです!
第3楽章のトランペットとオーボエの神々しい響きに導かれて、光が差し込むような崇高な音楽として盛り上げていくのもリヒターならではです。
これに対してゲーベル盤は音楽の推進力を充分に保ちながらも、ソロ楽器の響きの魅力を充分に引き出した演奏です。オリジナル楽器を使用しているだけでなく、各楽器がよくブレンドされて美しい響きを生み出しているのも特徴です。
オーボエやリコーダーが実はこんなに魅力的なパートを演奏していたのかと再認識するような演奏と言ってもいいでしょう。
特に第2楽章はソロ楽器の魅力が際立っていて、透明感溢れるスタイルの中に無垢の哀しみが漂うのです。
特に第2楽章はソロ楽器の魅力が際立っていて、透明感溢れるスタイルの中に無垢の哀しみが漂うのです。
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