「ホイッスラー展」パンフレット |
「ホイッスラー展」パンフレット |
『チェルシーの通り』1888年頃、水彩・紙12.7×21.7㎝
|
《ふたりの人物がいる海岸の情景》1885‐90年 水彩・ボディカラー・紙 |
『灰色と真珠色:バンク・ホリデー・バナー』1883-84年水彩・紙21.6 × 12.3 cm |
《デュエット》1894年 トランスファーリトグラフ・紙 |
『オールド・ウェストミンスター・ブリッジの最後』1862年油彩・カンヴァス61× 78.1cm
|
繊細で爽やかな画風の魅力
先日、横浜美術館で開催されている「ホイッスラー展」に行ってきました。
ホイッスラーと言えば、前回投稿した「白のシンフォニー No.2:小さなホワイト・ガール」や「白のシンフォニー No.3」が今回の注目作品として紹介されています。確かに両作品の卓越した構図や洗練された色彩感覚を見れば優れた作品であることは納得ですね!
またジャポニスムの画家と称されることもあり、それに影響された傾向も多々見られますが、決してそれがホイッスラーのすべてではありません。
むしろ今回の展覧会では全体の半数以上を占めようかというエッチングやリトグラフ、水彩が見事でした。ホイッスラーの良さはこのような小品に集約されているようにも思われるのですが……。
ここに紹介した4点の作品はポストカードとして販売されているものですが、いずれも繊細で柔らかな筆致が独特の詩情を湛えていますし、確かな絵心を感じさせるのに充分なものでした。
風景画も素晴らしく、特に「オールド・ウェストミンスター・ブリッジの最後」は橋の工事現場の喧騒や賑やかさが伝わってくるような臨場感あふれる絵で、まるでその場に立っているかのような印象を受けます。今回の「ホイッスラー展」はパンフレットを見ただけでは気づかない、繊細で爽やかな画風の魅力を満喫できた展覧会でした!
0 件のコメント:
コメントを投稿