2014年6月16日月曜日

クールな男とおしゃれな女 ―絵の中のよそおい―









ファッションの観点から
日本画を見つめた展覧会

 この展覧会のタイトルですが、今の時代感覚を反映した気の利いたタイトルですね!
 しかもこれを主催しているのが、日本画の名画コレクションで有名な硬派()で知られる山種美術館ですから、尚更のことです。
 チラシを見て最初に思ったのが、白地を基調にして日本画の人物像を左右に配置したレイアウトって、とっても新鮮なんですね! 線や色彩もそうですが、きめ細やかで何とも言えない爽やかさもあります……
 改めて日本画の人物の魅力の一端を垣間見た(⁉)ような気もします。

 今まであまり触れなかった日本画の人物画ですが、こんな面白い発想と視点で企画が打ち出された展覧会ですから、時間があれば(いや、なくても)是非とも行ってみたいと思います。

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 「クール・ジャパン」が一つの流行語にもなりつつある昨今、流行がめまぐるしく移り変わるファッションの世界においても、日本人の美意識を活かした洋装や、伝統的な和装を楽しむ人が増えています。特に最近は、美術館が和服を着て出かける場所としても好まれ、当館でも年間を通して、多くの美しい着物姿の来場者を迎えています。こうした現象は、日本人が古くから培ってきた美意識や文化が注目され、そこに新たな価値観が見出されてきた証といえるでしょう。
 一方、西洋文化が入ってきた近代以降は、洋装に身を包むダンディな男性、トップモードで着飾る女性も時代のファッションリーダーとして常に注目される存在でした。こうした各時代の特徴あるファッションは、画家たちをも魅了し、近世から現代にいたる様々な絵画作品の中に描かれていきました。日本の絵画の中の 「よそおい」もまた、時代とともに変遷し、流行を敏感に映し出しているのです。
 女性像では、伊東深水が描く女優・木暮実千代の華やかな洋装、鏑木清方の艶やかな女性や上村松園の清楚な娘の和装。さらに、洋画家・安井曽太郎や林武が描く小粋な衣服。こうした作品には、顔の表情だけでなく装身具や髪形、色の組み合わせにも、人物の個性や魅力が巧みに描き出されています。随所に表れた画家の美意識や色彩感覚を味わい、着こなしのヒントを発見しながら、絵の中のファッションを思い思いにお楽しみいただける展覧会です。
(美術館サイトより)



クールな男とおしゃれな女―絵の中よそおい
日時:2014年5月17日(土)~7月13日(日)
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間:10:00~5:00(入館は4:30まで)
休館日:月曜日
入館料:一般1000円(800円)・大高生800円(700)円・中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金および前売料金。
※障がい者手帳、被爆者手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)は無料。
※きもの割引:会期中着物での来館者は、団体割引料金(一般:800円、大高生:700円)。さらにプチギフトを贈呈。※会期中展示替えあり。
前期 5月17日(土)~6月15日(日)、後期 6月17日(火)~7月13日(日)
【出品作品】   
クールな男
東洲斎写楽《二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉》(後期展示)、 小林古径《蛍》、 安田靫彦《出陣の舞》、 前田青邨《異装行列の信長》、 守屋多々志《慶長使節支倉常長》
おしゃれな女
喜多川歌麿《青楼七小町 鶴屋内 篠原》(前期展示)、 上村松園《杜鵑を聴く》《春のよそおひ》、 鏑木清方《伽羅》、 山川秀峯《芸者の図》、 伊東深水《婦人像》、 橋本明治《月庭》《舞》
粋な男女
鈴木春信《柿の実とり》(後期展示)、 鳥居清長《社頭の見合》(後期展示)、 池田輝方《夕立》など、全約60点。
※上記作品はすべて山種美術館蔵。
※出品内容には変更が入る場合あり。
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)



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