2011年6月16日木曜日

NHK「映像の世紀」


視聴者を釘付けにする充実の作品
「映像の世紀」




 普段あまりNHKなど観ない私ですが、15年ほど前にこの番組が放送されていたころは毎週のように夢中になって観た記憶があります。それが「映像の世紀」でした。
 内容は各回1時間半ぐらいのドキュメンタリー番組なのですが、今さらながらこの番組はコンセプトがしっかりしていてよくできていたと思います。20世紀の政治や紛争、国際関係等の様々な出来事を世界各国からの貴重な映像や回想録、証言を通して描いた番組だったのでした。

  こういう歴史的な映像を扱ったドキュメンタリー番組が陥りやすい傾向として、映像そのものがインパクトがあるだけに事柄だけを並べた説明的な番組になりやすいという欠点があります。また時間の制約上、膨大なアーカイブスからあれもこれもと断片的に盛り込んでしまい、結果的に何をいいたいのかわからない番組になってしまいやすいという盲点もあります。
 
 しかし、この番組は過度な演出や余計な説明は極力排除しながらも映像に多くを語らせ、静かな感動と余韻を記憶に留めさせることに成功したのです。企画や構成の素晴らしさ、音楽やナレーション、映像の演出の素晴らしさが相まってこれだけのものが完成できたのでしょう。
 シリーズ11巻はDVDでも発売されていますが、あまりにも高価なため一般的とは言えません。それよりはNHKオンデマンドのサイトで関心がある章を単独で購入(各巻¥200)されたほうが現実的かもしれません。






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