2010年5月8日土曜日

国立西洋美術館常設展2




第2回 クロード・モネ「雪のアルジャントゥイユ」


クロード・モネ(Claude Monet 1840年〜1926年)


 この絵の魅力は何と言っても、日常的な冬の情景の一コマを画家自身が共感を持って描き上げたことに尽きると思います。特に雪が美しく、さわやかに描かれていることに皆様はすぐにお気づきのことでしょう。モネがこの絵を描いた時、雪がかすかな光に反射して、とても神秘的に美しく輝くように見えたのだと思います。
 一般的に雪の情景を描くとどうしても暗く重々しい雰囲気になってしまうことが多いのですが、モネはそれを避けたかったのかもしれません。ですからこの絵では冬の寒々しい風景ではなく、希望がほのかに伝わってくる非常に好感のもてる絵になっているのです。
 モネは昔から、日本人に大変人気がありました。こんな絵を見ると、四季折々の変化に敏感な日本人の感性にとてもマッチしていたのかもしれませんね。なぜ日本で人気があるのかがわかるるような気がします。


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